近年、ベビーシッターならぬ「ペットシッター」という仕事が関心を高めています。ベビーシッターは、自宅に伺って忙しい親の代わりに子供のお世話をする仕事ですが、ペットシッターの場合は、自宅に伺って忙しい飼い主の代わりにペットのお世話をすることが仕事です。
少子化が進み子供の出生数が減少傾向にある昨今、それに対してペットブーム到来の現状で、ペットシッターの需要は益々高まっていくと予想されます。そんな中、ペットシッターになりたいと夢を抱く方も多いのではないでしょうか。
ペットシッターになりたいけど資格はどうする?
ペットシッターの仕事をする方法は、大きく分けて2つあります。1つ目は「会社に所属して仕事をする」、2つ目は「開業する」です。これらの違いでペットシッター資格の有無が異なります。
基本的にペットシッターの仕事自体は、資格が無くても行うことができます。ですから、会社に所属して仕事をする場合は、ペットシッターの資格を持っていなくても働くことができます。雇用形態としては、アルバイトやパート、派遣社員などが多いですが、正社員や契約社員の募集も見かけます。
一方、ペットシッターを開業する場合は、「動物取扱業」の登録申請が必要です。これを申請するための条件として、「資格」と「半年以上の実務経験(令和2年6月の動物愛護管理法改正により追加)」が必要になります。
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ペットシッターの資格は、NPO法人日本ペットシッター協会の「ペットシッター士」や、ビジネス教育連盟ペットシッタースクールの「認定ペットシッター」などが広く知られています。もちろん、ペットシッター士や認定ペットシッターの資格を取得して、半年以上の実務経験があれば、動物取扱業の登録申請が可能ですが、必ずしもペットシッター関連の資格を取らないと、ペットシッター業務を開業することができないというわけではありません。
動物を扱う業務の種類は「販売」「保管」「貸出し」「訓練」「展示」などがあり、それに伴いそれぞれの資格があります。ペットシッターは「保管」に分類されます。つまり「保管」を認められるものであれば、ペットシッター士や認定ペットシッター以外の資格でも、開業に必要な動物取扱業の登録申請ができるのです。
たとえば、愛玩動物飼養管理士(1級・2級)やトリマー(初級、中級、上級、教師)などは、「販売」「保管」「貸出し」「訓練」「展示」すべてが認められているので、あとは半年の実務経験さえあれば動物取扱業の登録申請が可能です。因みにペットシッター士や認定ペットシッターは、「保管」と「訓練」が認められています。
資格取得と実務経験どっちが先?
ペットシッターを開業するためには、資格取得と半年以上の実務経験が必須です。それでは、ペットシッターになりたいと思い立った際に、資格取得と実務経験は、どちらを先に行った方が良いのでしょうか。
結論から言うと、初めに実務経験を行ってから資格取得を目指す方がスムーズにいくと思います。
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その理由は、ペットシッター士の資格は、意外と短期間で取得が目指せるからです。たとえば、NPO法人日本ペットシッター協会の「ペットシッター士」の取得には3つ方法があり、「通信(半年以内に自分のペースで取得する)」「通学(協会に6日間通う)」「カルチャースクール(3日間受講する)」のいずれかの方法でペットシッター士は取得できます。「通信」「通学」「カルチャースクール」どの方法でも最終日に試験があって合格することが必要です。
ですから、むしろ半年以上の実務経験の方が資格取得よりも時間がかかる傾向があります。ただし、ペットシッターを開業したいからと言って、ペットシッターの実務経験がないと動物取扱業の登録申請ができないというわけではありません。動物取扱業の登録申請に必要な実務経験は、ペットシッター以外でも、ペットショップやペットホテルなど、動物を扱う仕事に半年以上働いた経験があれば動物取扱業の登録申請が可能です。これはアルバイトであっても実務経験として認められます。ただし常勤していることが条件です。
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