デグーがしっぽを振る感情表現の意味は？

今回は、デグーがしっぽを振る時の感情について紹介します。デグーの生態に関する情報は少なく、なかなかデグーの気持ちを伺い知ることは困難ですが、実際にデグーがしっぽを振った時の状況を踏まえて、その時の感情の意味を推測してみたいと思います。

- もくじ -

デグーがしっぽを振る時の感情
食事や遊びを妨げた時
慣れない人から餌を貰った時
ケージ越しの他のデグーにしっぽを振る

デグーがしっぽを振る時の感情

デグーは、気持ちが高ぶった時にしっぽを振ることがあります。専門書やネットの情報などでは、オスがメスに求愛する際にしっぽを振ることがあると書かれていることもありますが、実際には好意を示すためにしっぽを振ることは稀なことで、デグーがしっぽを振る時の感情は苛立ちを表していることが多いように思えます。

デグーの性格は個体差があるので、必ずしもしっぽを振るわけではありませんが、具体的にデグーがしっぽを振った状況の例を挙げて、その気持ちを推測してみます。

食事や遊びを妨げた時

たとえば、食事中のデグーを邪魔してしまう、あるいは遊んでいるデグーの邪魔をするなど、夢中に何かをやっているデグーの行動を妨げると、苛立つ気持ちが高ぶって、しっぽの先端部分を小刻みに振ることがあります。

この場合は、デグーのイライラした感情を意味しています。そんな時のデグーは、怒りを意味する「キーキー」や「プギー」といった力強い鳴き声を出すことがあります。

慣れない人から餌を貰った時

慣れている飼い主さんの手からデグーに餌を与える時はしっぽを振りませんが、まだ慣れていない人の手から餌を貰う時にだけデグーのしっぽが左右に揺れることがあります。デグーにとっては、慣れていない人の手は怖いけど、美味しい食べ物は欲しいという苛立ちがしっぽの動きに表れているのだと思います。

動物がしっぽを振る行為は、犬がしっぽを振るように必ずしも嬉しい気持ちを表しているわけではありません。「しっぽを振る＝嬉しい？」というイメージが強いため、デグーがしっぽを振る時も喜んでくれていると勘違いしがちですが、実は嫌がっていることも少なくないのです。

ケージ越しの他のデグーにしっぽを振る

多頭飼いを始めたばかりの頃に、新入りデグーと先住デグーをケージ越しで初対面させた瞬間に、デグーがしっぽを振ることがあります。この場合は、ケージの外側にいる先住デグーがしっぽを振り、ケージ内の新入りデグーは固まっている状態です。

この場合も、犬が嬉しくてしっぽを振るという意味とはちょっと違うように思えます。見慣れない他のデグーと対面して、心理的な圧力から思わずしっぽを振ってしまっているのではないでしょうか。

その他のケースでは、オスのデグーがケージ内にいるメスのデグーを見た時にしっぽを振ることがあります。これも求愛行動とはちょっと違うように思えます。なぜなら、メスのデグーをケージから出して近づけると、オスのデグーはしっぽを振るのを止めるからです。これはあくまで推測ですが、ケージ内のメスと触れ合えないもどかしさが、オスのしっぽの動きに表れているのかもしれません。