リクガメがひっくり返ると、自力で元に戻るのは難しいものです。長時間ひっくり返ったままになると、呼吸困難のリスクもあるので注意が必要です。ペットのリクガメを安全に飼うためには、ケージ内のレイアウト改善と適切な床材選びが重要になります。
リクガメがひっくり返ったらどうなる?
クサガメやミドリガメのような水棲ガメは、比較的、甲羅が平らので、万が一ひっくり返ることがあっても、首や手足を使って自力で元に戻ることができますが、リクガメの場合はひっくり返ったらなかなか元には戻れません。
なぜなら、リクガメの甲羅は縦にこんもりと盛り上がっているため、ひっくり返ると首や手足が地面に届かないので、自力で元に戻るのが困難です。ペットとしてよく見られるヘルマンリクガメやロシアリクガメは小型種なので、土などの床材の上でひっくり返った場合は、なんとか自力で元に戻れますが、平らなプレートやレンガの上でひっくり返ると、首や手足が地面に届かずにジタバタするだけで元には戻れません。
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特に、大型種のリクガメは甲羅が大きく体重が重いので、一度ひっくり返ったら元に戻るのは困難です。リクガメに限らず、ほとんどの亀は、甲羅の上部に肺があり、下部に内臓があります。そのため、長時間ひっくり返ったままだと、内臓の重みで肺が圧迫され、呼吸困難が生じる可能性があります。
ですから、ペットのリクガメがひっくり返ったら飼い主さんがすぐに対応し、リクガメが転倒しにくいケージ内のレイアウトや、起き上がりやすい床材を使用して対策する必要があります。
リクガメがひっくり返る対策(レイアウトと床材)
リクガメがひっくり返る対策は、そもそもリクガメが転倒しにくいレイアウトにすることが重要です。ケージ内に岩や流木を配置すると見た目は良くなりますが、リクガメが岩や流木に登って転倒するリスクが高まるのでお勧めできません。
リクガメの飼育は、ケージ内になるべく障害物になるものを置かないことが大切です。リクガメ飼育の必須アイテムであるシェルターも、リクガメがシェルターの上に登れないように、ある程度の高さのあるものを使用すると良いでしょう。
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万が一、リクガメがひっくり返ってしまった時に自力で起き上がりやすくするために、土の床材を使用すると良いです。リクガメ飼育にはバークチップを床材として使用することもありますが、バークチップは軽いので、リクガメが手足を地面にひっかけて起き上がりにくいです。
土の床材は粒が細かいため、ひっくり返ったリクガメの甲羅が土に沈んで、手足が地面に届きやすくなります。土の床材にはある程度の重量があるので、転倒したリクガメが手足を地面にひっかけて起き上がりやすくなります。
大人のリクガメは重心が安定して転倒しにくくなりますが、まだ子供のリクガメは甲羅が軽く、ひっくり返ることが多いです。ですから、特に子供のリクガメの飼育は、ひっくり返る対策をしっかりしておく必要があります。
天然土の床材
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