デグーとハムスターは、見た目がとても似ている動物ですが、それぞれの寿命や食事などは全く違います。そもそも分類学上から言っても異なる動物です。
今回は、デグーとハムスターの大きな違いをいくつか紹介します。デグーとハムスターは、どちらもペットとして人気のある動物です。これから飼おうと思っている方や、どちらを飼育しようか迷っている方などは、是非参考にしてみてください。
分類学上の違い
デグー:哺乳類-齧歯目-デグー科
ハムスター:哺乳類-齧歯目-キヌゲネズミ科(キヌゲネズミ亜科)
デグーとハムスターは、どちらも哺乳類の齧歯目に属します。そこから枝分かれして、デグーは「デグー科」、ハムスターは「キヌゲネズミ科」に分類されます。ですから、齧歯目の仲間ではあるが、分類学上は全く異なる生き物ということになります。齧歯目とは、分かりやすく簡単に説明すると、ネズミと同じ祖先をもつ動物です。
原産地の違い
デグー:チリの山岳地帯
ハムスター:シリアとトルコの国境周辺や、カザフスタン共和国など種類によって異なる
デグーは、チリの山岳地帯が原産地です。アンデス地方(標高1,200~2,000m位)の山地の岩場などの近くに生息しているので、ハムスターと比べて脚力が強いです。少しぐらいの段差は軽くジャンプして移動します。
ハムスターは、種類によって原産地に違いがあります。ゴールデンハムスターはシリアとトルコの国境周辺に生息していました。しかし、ペット化が進むにつれて野生のゴールデンハムスターは少なくなっています。ジャンガリアンハムスターはカザフスタン共和国、またはシベリアから中国北部が原産地になっています。ハムスターはデグーのように段差を飛び上がるような脚力はもっていない。
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体の違い
デグー:しっぽが長い
ハムスター:しっぽが短い
デグー:体長12cm~20cmほど(しっぽの長さを含まない)
ゴールデンハムスター:体長15cm~20cmほど
ジャンガリアンハムスター:体長7cm~13cmほど
個体差はありますが、デグーはしっぽが長い、ハムスターはしっぽが短いことが多いです。ハムスターは種類によって体長が異なりますが、デグーは体長12cm~20cmほどです。数値だけ見るとゴールデンハムスターとほぼ同じくらいですが、デグーは長いしっぽが特徴的で、しっぽの部分を含めると、頭からしっぽの先までが約25cmほどになります。
食事の違い
デグー:草食性
ハムスター:雑食性
デグーは草や種子などを食べる草食性の動物です。皮山岳地帯の痩せた土地に生息しているので牧草と水だけで過ごすことができます。粗食なため糖分の代謝が悪く、栄養の豊富な種子などを与え過ぎると栄養過多で肥満になる恐れがあるので注意が必要です。ハムスターは、植物(葉・茎・根・種子)や昆虫類などを食べる雑食性の動物という違いがあります。
生活リズムの違い
デグー:昼行性
ハムスター:夜行性
齧歯目の動物の多くは、日中は眠って夜になると動き出す「夜行性」です。ハムスターも夜行性動物ですが、デグーはその反対の「昼行性」の動物です。デグーは、人間と同じように日中は活発に動き、夜になると寝るという生活リズムなので、とても飼育しやすい。ただし、飼い主さんが昼夜逆転の生活をしていると、ペットのデグーもその生活に順応して夜になると活発になることがあります。
寿命の違い
デグー:6年~8年ほど
ハムスター:2年~3年ほど
ハムスターの寿命は種類によって異なりますが、2年~3年ほどです。中には5年以上生きたハムスターも報告されています。デグーはハムスターより約2倍も寿命が長い6年~8年ほどです。中には10年以上生きたデグーもいるようです。
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デグーならではの特徴
砂浴びをする綺麗好き
デグーは体を綺麗にするために、定期的に砂浴びをします。砂に体を擦りつけたり砂をかけたりして体臭を消します。他の齧歯目の動物はトイレの概念が薄く、糞尿はその場で垂れ流しですが、デグーは巣の中が糞で汚れることを嫌い、巣の入り口付近で排泄することが多いです。ただし、猫のようにトイレを覚えさせることは難しいです。
多彩な鳴き声で感情表現
デグーは様々な鳴き声で自分の感情を相手に伝える動物です。コミュニケーション能力が高く、16種類以上の鳴き声があることが研究によって報告されています。齧歯目の動物の中でも知能が高く、「回る」などの簡素な行動であれば学習できる個体がいます。
デグーの鳴き声の意味について書いた記事があるので、合わせてご覧ください。
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