犬が散歩中に突然立ち止まって歩かない。こうなってしまうと、もう何をしても断固として嫌がるということがあります。
それとは逆のケースで、思いっきり走り出してリードを引っ張る、さらには、吠えたり噛んだり攻撃的になってしまうこともあります。
今回の記事は、散歩中に愛犬が起こす困った行動の原因についてです。
ときには、犬の本能的なものが理由で飼い主さんが困ってしまう行動をとっていることもあります。
強く叱るのではなく、愛犬の気持ちを考えてあげることが大切です。
犬が散歩で突然歩かない・嫌がる原因
散歩中に、突然立ち止まって動かなくなる犬の気持ちは様々ですが、疲れた、違う方向に行きたい、車が怖いなどが原因で嫌がる気持ちが働いていると考えられます。
こんな時に無理にリードを引っ張るのはいけません。また、強く叱るのもいけません。
犬は嫌がることがあると動けなくなるので、無理じいしてしまうと座り込みのストライキが長引いてしまいます。
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散歩中に愛犬が歩かない時は、飼い主さんもしばらく立ち止まって、愛犬の気が変わって歩き出すのを待ちましょう。
抱っこするのは最終手段にして、どうしてダメな時は、「おすわり」させてから抱っこしてください。
犬が地面に体をこすりつけるのは「匂い消し」
散歩中に犬が地面に体をスリスリこすりつけて、なかなか歩かないという場合があります。
人からしてみれば、汚れた地面に体をこすりつけてご満悦なんて不思議に思うかもしれませんが、この行動は犬の本能的なものなのです。
その昔、犬が狩りをして生活していた野生の時代には、狙った獲物に気付かれないで相手の至近距離まで近づく必要がありました。
そのためにはどうしたら良いか考えた結果、犬は自分の匂いを消すことで獲物に近づけることを学習したのです。
今でも、地面に体をこすりつけて匂いを消すのは、狩りをやっていた頃の習慣が本能として残っているためと言われています。
散歩中に愛犬が地面に体をこすりつけて歩かない時は、叱らずにしばらく待ってあげましょう。
散歩中にリードをぐいぐい引っ張るのはなぜ?
犬にとって、散歩中の道には魅力的な物や匂いがいっぱいです。
しかも外に出て運動できるのは、犬にとってすごく貴重な時間です。
ついつい夢中になって、飼い主さんへの気配りができずにリードをぐいぐい引っ張ってしまうのでしょう。
あまりに愛犬がリードを引っ張るものだから、愛犬が飼い主さんを散歩に連れてってるつもりなのか?と勘違いしそうになります。
犬が元気に散歩しているのは、微笑ましいことですが、そのまま好きにさせておくのはとても危険です。
愛犬が事故にあう原因になるかもしれませんし、他の歩行者に迷惑をかける可能性もあります。
このような場合は、リードを短く持ち、愛犬が飼い主さんの横について歩くようにしつけましょう。
そのためには「つけ」を練習させて、飼い主さんと並んで歩く楽しさを愛犬に実感してもらうといいでしょう。
「つけ」ができなくても、散歩中に愛犬が引っ張る時はリードを短く持つことが重要です。
「つけ」のしつけ方
① 愛犬に飼い主さんの横(左右どちら側でも良い)へ来ることを覚えさせる。
② おやつなどのご褒美を持って、愛犬を待機させる位置に誘導する。
③ 所定の位置に来たら、おやつを持った手を上に上げて、「おすわり」を誘導する。
④ 飼い主さんの横に座ったら、おやつを与える。
⑤ 飼い主さんの横に来るようになったら、愛犬が座る時に「つけ」と言い、同時に飼い主さんの太ももを叩く。
⑥ 愛犬が上手くできたら、おやつを与える。
「つけ」は、比較的、難易度の高いものなので、すぐに覚えるのは難しいかもしれません。
また、散歩中は周りに興味のあるものがたくさんあるので、家では「つけ」ができても散歩の時にできるとは限りません。
「つけ」のしつけは、あまり焦らずに、愛犬と楽しみながら気長に続けると良いでしょう。
短く持つこともできる多機能リード
犬が道端の草を食べる理由
散歩中に犬が道端の雑草をモグモグと夢中に食べて歩かないというケースがあります。
犬は、胃腸の調子が悪い時に、消化できそうにないものを吐き出そうとして、特定の草(主に犬麦)を食べることがあります。
しかし、道端の草には、除草剤や寄生虫、排気ガスなど愛犬にとって害になる可能性があるので食べさせないほうが無難です。
ホームセンターなどで売られているペット用の草は与えてもいいでしょう。
時々草を食べる程度なら問題ありませんが、頻繁に草を食べるようだったら病気が原因かもしれません。
また、お腹の中に寄生虫が住みついている可能性もあるので、このような場合は獣医師に診てもらうようにしましょう。
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散歩中に他の犬にビビッてばかり
散歩中に、他の犬と遭遇した時に、愛犬がビクビクと怯えて歩かない場合があります。
人間でも、相手に苦手なタイプがいるように、犬にも生理的に嫌がる相手がいても不思議ではありません。
特に、他の犬に対しておびえてばかりいる愛犬は、子犬の時にいろいろな犬と交流をもつ機会が少ないと、このような状態になる傾向があります。
または過去に、自分より強い犬に追いかけられて噛まれたなどの経験があると、それがトラウマとなって嫌がることもあるでしょう。
こんな時に「いつまでもビクビクしないの!」などと叱らずに、愛犬が怖がっていたら、名前を呼んで落ち着かせたり、飼い主さんが相手の犬との間に入って安心させると良いでしょう。
怯えて歩かない愛犬を叱りつけると、苦手意識が強くなってしまうので、少しずつ慣れさせるようにしましょう。
散歩中に会った他の犬に吠えるのはなぜ?
散歩中にすれ違う他の犬に対して、ワンワン、キャンキャンと吠える理由は、「威嚇」や「怯え」などが考えられます。
散歩中に突然吠える犬には、大きく分けて2つのタイプがいます。
1つ目は、他の犬よりも自分の方が強いのだと威嚇して吠えるタイプです。
2つ目は、他の犬が怖くて怯えるあまり吠えてしまうタイプです。
威嚇が目的で吠えるタイプの犬を厳しく叱ってしまうと、逆ギレしてさらに吠え続けてしまう可能性があります。
そうなると散歩中になかなか歩かない状態になってしまいます。
そんな時は、吠える犬を落ち着かせるように、飼い主さんは凛とした態度で静かに「ダメ」と言い聞かせるようにしましょう。
一方、他の犬が怖いことが原因で怯えから吠えるタイプは、他の犬との交流が足りていないのかもしれません。
ドッグランなど、他の犬が集まる場所に連れて行って、少しずつ慣れさせると良いでしょう。
犬が人を噛んでしまう原因
攻撃的になって吠える・噛みつく犬は、一見凶暴な性格のように見えますが、実はこの時の犬の気持ちはとても複雑です。
たとえば、散歩中に初めて会う人が近づいてきて、突然、犬の体を触られたら、「嫌だ!」という気持ちから防御反応で噛んでしまうことがあります。
または、じーっと犬を見ている人を警戒して突然噛むケースもあります。
人の場合でも、見知らぬ人に突然触られたり、知らない人がずっと自分を見ていたら嫌なものです。
ですから、犬の場合も攻撃したくて噛んでいるわけではないのです。
だからといって噛むのは当然いけないことです。
普段から少しずついろいろな人と交流をもたらせて、初対面による刺激に慣れる練習をさせることが大切です。
犬があちこち匂い嗅ぎばかりで散歩が進まない
犬にとって匂い嗅ぎは大事な日課です。
人がテレビやネットで情報収集をするように、犬は地面の足跡や街路樹、電柱などの匂いをクンクンと嗅ぎ分けて、そこを通過した他の犬の情報を分析しています。
これは犬の本能ですが、いつまでも好きにさせておくと、匂い嗅ぎが原因で犬がなかなか歩かないため散歩が進みません。
また犬が散歩の主導権を握ることになるので、犬が匂いを嗅いでもいい場所を飼い主さんが決めてあげると良いでしょう。
また、犬は匂い嗅ぎに夢中になってしまうので、周囲に危険なものが落ちていないか気配りをしてあげることも大切です。
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