犬は高齢になるにつれて、徐々に内臓の働きが衰え、食事の量が減少する傾向にあります。
そのため、シニア犬が以前よりもご飯を食べないというケースは少なくありません。
愛犬の食欲不振の原因が、病気などいよる体調不良が関係している可能性もありますが、病気以外にも老犬がご飯を食べない原因はいくつか考えられます。
飼い主さんの手から簡単に食べられるおやつは食べるのに、主食のご飯は食べない。水は飲むけど、よく噛んで食べるようなご飯は食べない。
このような症状の原因が、食べ物の与え方や食事メニューに問題がある場合があります。
犬の平均寿命
犬は種類によって成長のスピードが異なるため老犬になる年数もそれぞれ違います。
そのため犬の年齢の数え方は、いくつかの考え方があり、1つの方法が絶対に正しいというわけではありません。
一般的な考え方では、犬の1歳を人間の17~18歳として、以降は1年ごとに4歳もしくは4歳半を加算するという方法があります。
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犬の年齢 | 人の年齢 |
1歳 | 17~18歳 |
2歳 | 22歳(22歳6カ月) |
4歳 | 30歳(31歳6カ月) |
6歳 | 38歳(40歳6カ月) |
8歳 | 46歳(49歳6カ月) |
10歳 | 54歳(58歳6カ月) |
12歳 | 62歳(67歳6カ月) |
14歳 | 70歳(76歳6カ月) |
16歳 | 78歳(85歳6カ月) |
18歳 | 86歳(94歳6カ月) |
20歳 | 94歳(103歳6カ月) |
()内は1年を4歳半とした換算法で、この表では犬の1歳を18歳として計算しています。
犬の年齢の数え方は、その他にも小型犬・中型犬・大型犬の差を考慮した換算法や犬種の差ではなく平均的な年齢をだす換算法など様々な方法があります。
一般的に犬の平均寿命は約14歳と言われ、シニア犬にあたる犬は全体の56%を占めていると言われています。
シニア犬は、年々増加傾向にあります。
飼い主さんは日頃から愛犬のちょっとした老化のサインを見逃さないようにしたいものです。
犬の老化度チェック
□ 大きな音にあまり反応しない。
□ 散歩に行ってもあまり喜ばない。
□ 他の犬を見てもあまり興味を示さない。
□ 散歩中にすぐに疲れてしまう。
□ 遊んでいてもすぐに飽きてしまう。
□ 来客など近づいてくる人の気配にあまり反応しない。
□ 食欲が低下し、食べ物にあまり興味を示さない。
犬のもともとの性格が関係していることもありますが、以前よりもこれらの症状が強くみられる場合は老化の可能性があります。
何歳からシニア犬なのか?
犬の成長スピードは、犬種によって差があるため、何歳からシニア期に入るのかを語るのは非常に難しい。
小型犬は、大型犬に比べて成長するスピードが早く、成犬期も長く続き、シニア期に入るのは遅い。
それに対して、大型犬はゆるやかに成長していくため成犬になるまでに時間がかかるが、シニア期に入るのは小型犬と比べて早い。
すでに紹介した犬の年齢の換算法によれば、仮に人間のシニア期を60歳くらいから始まるとすると、犬は10歳くらいからシニア犬になると言えますが、実際には、特に大型犬はもう少し早く老犬になる印象があります。
もっと大きな超大型犬は、そもそも7~8歳くらいで寿命ということもあるので、やはり犬種の特性がある犬では、シニア期を語るのは難しい。
ただし、一般的には、犬は7歳頃から免疫力や新陳代謝が徐々に低下していくので、この頃からシニア期に入ると言われています。
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シニア犬がご飯を食べない病気以外の原因
老犬になると、首の位置が下がるだけで、足に踏ん張りがきがず体に負担がかかりやすい。
そのため、首を下げて食べるのが徐々に辛くなってきます。
簡単に飲み込める水は飲むけど、食べるが大変な食事は、だんだん負担になってくるケースがあります。
その場合は、食事を入れた食器を台の上に置くことで、首の位置をあまり下げなくても食べられるようにしてあげると良いでしょう。
食器を高い位置に置くと、シニア犬の足腰の関節や心臓などへの負担を軽減する効果が期待できます。
簡単に食べられるおやつは食べるのに、主食のご飯を食べない場合でも、食事が食べにくくなる何らかの原因があるかもしれません。
老犬がご飯を食べない理由が床にあるケースもあります。
フローリングなどの滑りやすい床では、シニア犬の筋力では立っているだけでも負担がかかります。
足が滑って踏ん張りきれずに、食べたい気持ちが薄れて食欲がない状態になるケースがあります。
本来、犬の足腰に負担をかけないためには、若い頃から滑りにくい床で生活をさせてあげたほうが良い。
床の滑りが原因でご飯を食べない場合は、食事をする場所の前に滑り止めのマットを敷いてあげると良いでしょう。
この場合、薄めのマットを使用するのがベストです。
厚みがあるゴワゴワしたマットでは、足元が引っかかってしまい逆効果になるので注意しましょう。
高齢になると、食べ物の好みが変わることがあります。
そのため、徐々に老犬に合った食事メニューに切り替えていく必要があります。
シニア犬の食事メニューで注意すること
高齢犬になってくると、内臓の機能が低下して食べ物の消化・吸収がしにくくなります。
体内でタンパク質を合成する働きが弱まると、タンパク質不足になり筋肉量が落ちていきます。
その他にも、免疫力の低下から体調不良を起こしやすかったり、貧血になりやすくなったりと、様々な体の変化が起こります。
そのため、老犬になると食事の量も減っていくのですが、少しでも栄養を摂取できるように、良質で消化のよい食事を与えるようにしましょう。
老犬になると、腸の働きが弱くなることで便秘になりやすくなるので、食事で食物繊維を適度に摂取することも重要です。
また、老化によりカルシウムの吸収も低下するので、骨が弱くなりやすい。
食事には、カルシウムとリンをバランスよく与えてあげると良いでしょう。
シニア犬の食事メニューは、良質のタンパク質を摂取すること、消化吸収に負担をかけるカロリーと脂質は控えめにすること、そしてビタミンや食物繊維などの健康維持に必要な栄養素を適度に摂取することが大切です。
シニア犬におすすめのドッグフード
毎日の食事は愛犬の健康を維持するうえで非常に重要です。愛犬がご飯を食べない時は、まずは医療機関を受診して病気が原因ではないか確認する必要があります。
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