ハリネズミの飼育で、ケージ内に回し車を設置することがありますが、せっかく回し車を置いてもハリネズミが回し車を回さないということがよくあります。そもそも、ハリネズミの飼育で回し車は本当に必要なのでしょうか。
あくまで個人的な考えですが、ハリネズミは回し車なしの飼育でも全く問題ないように思えます。今回は、ハリネズミの飼育で回し車が必要ない理由について紹介します。
ハリネズミが回し車を回さない!本当に必要なのか?
ハリネズミの飼育で、回し車が必要ないと考える主な理由として、ハリネズミの目と爪の問題が挙げられます。ハリネズミはあまり目がよくないという点と、ハリネズミの伸びた爪が回し車にひっかかりやすいという点です。そでは、1つひとつ解説していきます。
ハリネズミはあまり目が良くない
ハリネズミは、名前に「ネズミ」と付いていますが、実は目があまり良くないモグラの仲間です。いつも鼻をクンクンと動かして、視覚よりも嗅覚を頼りに行動します。目はうっすらとモノクロで見えていると言われています。
このことを踏まえた上で、回し車の中に入ったハリネズミの様子をよく観察してみてください。回し車に入ったハリネズミは、まずは鼻をクンクンと動かして、回し車のにおいを確認していきます。すると、足を動かすにつれて、回し車も回ってしまうので、半ば強制的に走らされている状態になるのです。
想像してみてください。目があまり良くない動物が、普段は走らないほどの速いスピードで、半ば強制的に走らされている状態がいかに危険なことか。回し車を回さないハリネズミを見て、せっかく準備したのにとガッカリしてしまうこともあるかと思いますが、むしろ、回し車を回さないハリネズミは、危険を事前に回避した優秀なハリネズミなのかもしれません。
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ハリネズミの爪が回し車にひっかかる
おそらく、ハリネズミは名前に「ネズミ」が付いているので、ハムスターやデグーなどのネズミの仲間の飼育と混同してしまい、回し車を設置することが多いのかもしれませんが、ハムスターやデグーは、普段からよく走る動物です。野生下のハムスターは食べ物を求めて、毎晩5km以上も走ると言われています。
ハリネズミはモグラの仲間なので、走るよりも掘る方が得意な動物です。地面を掘りやすいように、ハリネズミの四肢には長く伸びた爪があります。この爪のお手入れをしていない状態のハリネズミを、回し車で走らせると、爪をひっかけてしまい生爪を剥がして流血する恐れがあります。このような危険性を考えると、ハリネズミの飼育は回し車なしで行うことが望ましいと考えられます。
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運動不足は部屋んぽで解消
ハリネズミの飼育において、ケージ内に回し車を設置する目的の1つが、ハリネズミの運動不足を懸念したものと考えられます。運動不足の解消が目的であれば、ケージ内の狭い場所で走らせるよりも、ケージから出して部屋の中の広い場所で運動させた方が良いのではないでしょうか。
ペットをケージから出して、部屋の中を散歩させることを、通称「部屋んぽ」と言いますが、部屋んぽの時間は、飼い主さんとハリネズミが仲良くなるために大切な時間です。飼い主さんの手からハリネズミにおやつをあげるなどして、触れ合いの時間を楽しみましょう。
ただし、ハリネズミを部屋んぽさせる前には準備が必要です。ハリネズミが噛むと危険な電気のコードや、潜ると危険な隙間などは、事前にサークルなどで囲いをしておきましょう。
ハリネズミを飼育してみると、いつも寝てばかりな動物という印象があるかもしれませんが、ハリネズミは夜行性の動物で、野生下では食べ物を求めて夜に歩き回る習性があります。少量のおやつを与えながら部屋んぽさせると、回し車なしの飼育でも十分に運動できるのではないでしょうか。
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