今回は、モルモットの毛がない種類の「スキニーギニアピッグ」について紹介します。スキニーギニアピッグを飼育する際に気を付けておきたい事や、無毛種のモルモットがいつどこで誕生したのかなどを解説していきます。
モルモットの毛がない種類
毛がないモルモットの種類として知られているのは「スキニーギニアピッグ」と呼ばれる品種です。「skinny(スキニー)=肌っぽい」「guinea pig(ギニアピッグ)=モルモット」という意味です。
毛がないと言っても全くないわけではなく、鼻先や足先などに部分的に薄い毛が生えている個体もいます。毛の色や肌の色は様々なタイプが存在し、全身が黒い個体や肌色の個体、茶色の模様がある個体などがいます。メラニン色素(黒い色素)が欠乏して目が赤いアルビノのスキニーギニアピッグも存在します。
スキニーギニアピッグの育て方は、基本的には通常の毛がある種類のモルモットと同じですが、スキニーギニアピッグは無毛種のため、温度管理を気を付ける必要があります。
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スキニーギニアピッグの最適温度は20~26℃ほどで、これは毛のあるモルモットよりも少し高い設定になります。無毛種と言っても皮膚が弱いわけではなく、有毛種の皮膚と同じですが、毛がないため日焼けや寒さ、乾燥などの抵抗力は低いです。
そのため、温湿度管理をしっかり行い、野菜などからのビタミン摂取で抵抗力を付け、ぬるま湯を含ませたタオルなどで体を拭いてあげるなどして、皮膚を清潔に保つ必要があります。
スキニーギニアピッグはいつどこで誕生したのか
毛のないモルモットは、1978年にモントリオールの研究所で自然発生的な遺伝子変異で誕生したと言われています。ですから、もともとは研究のために飼われていたモルモットだったわけです。その後モルモットの無毛種は、1982年になるとアメリカの製薬会社で皮膚の研究として使用されるようになりました。
ペットとして流通しているスキニーギニアピッグは、このモルモットの無毛種と通常のモルモットの有毛種を交配したものです。
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無毛種のスキニーギニアピッグ同士を交配すると、毛がないモルモットが生まれるのですが、繁殖プロセスとして、少なくとも1世代おきに有毛種の遺伝子を加えて、異系交配する必要があると考えられています。
ただし、モルモットの無毛種と有毛種の交配により、無毛種の遺伝子を持つ個体が生まれたとしても、必ずしも毛がないモルモットになるとは限らない。
人間とモルモットの付き合いは長い歴史がありますが、スキニーギニアピッグは比較的新しい品種と言えます。カナダやアメリカ、ヨーロッパなど、世界中でスキニーギニアピッグの愛好家も増えています。日本でも1990年代後半くらいから徐々に人気が高まってきています。
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