シマリスは、普段はほとんど鳴かない動物ですが、春になると一日中鳴く時があります。これは巷では「恋の歌」と呼ばれ、異性を呼ぶために「ホロッ」という鳴き声で、ずっと鳴き続けるようになります。
その他にも警戒を意味する「キッ」という鳴き声や、怒りを表す「グルルルル」という鳴き方などがあります。今回は、シマリスの鳴き声の意味について鳴く時の状況と合わせて紹介します。
シマリスの鳴き声の意味
警戒している時の鳴き声
「キッ」「キュル」
鳴き声の意味:警戒
鳴き声の種類と高さ:甲高い声で鳴く
鳴き声の大きさ:大きい
シマリスが「キッ」と甲高い声で鳴く時は、何かに警戒していることを意味します。勢い良く息を吐き出して、とても大きな鳴き声を出します。個体によっては口の中に音がこもって「キュル」と聞こえる子もいます。
本来、野生のシマリスは単独行動を好む動物ですが、木の実などの食べ物が豊富な地域には、他のシマリスも生息しているので、猛禽類など天敵が近づいた場合は、「キッ」「キュル」と大きな鳴き声を出して、周辺のシマリスに伝えます。
飼育されているシマリスでは、室外から聞こえる聞き慣れない音に反応して「キッ」「キュル」と何度も鳴くことがあります。たとえば、外で鳴いているカラスの声を警戒して鳴く時があります。
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発情期の鳴き声
「ホロッ」
鳴き声の意味:異性を呼ぶ
鳴き声の種類と高さ:口内にこもったやや低い声で鳴く
鳴き声の大きさ:大きい
シマリスは発情期になると「ホロッ」という鳴き声で一日中鳴き続けることがあります。この鳴き声は、周辺にいる異性を呼ぶことを意味しています。
シマリスの発情期は、冬の終わりから春にかけての2週間周期で訪れます。そのうち繁殖期が1~3日ほどあり、この時にシマリスはよく鳴くようになります。
鳴き始まる一日中鳴き続けます。食事中も毛繕いの最中も、起きている時間はずっと「ホロッ」という鳴き声を繰り返します。シマリスは昼間に活動する昼行性の動物です。ですから、飼育しているシマリスは、朝からずっと鳴き続けて消灯する20時頃まで「ホロッ」という鳴き声を繰り返すようになります。
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威嚇している時の鳴き声
「グルーグルー」「グルルルル」
鳴き声の意味:怒り、威嚇
鳴き声の種類と高さ:低い声で断続的に鳴く
鳴き声の大きさ:やや小さい
シマリスは怒ると「グルーグルー」や「グルルルル」と低い声で鳴くことがあります。たとえば、食事中を邪魔された時などに、小さい声ですが喉の奥にこもった「グルーグルー」という鳴き声を出します。
シマリスが威嚇している時は、「グルルルル」という鳴き声は小さく控えめですが、大きな仕草で怒りを表します。「いつでもやってやるぞ!」と言わんばかりの低い姿勢で、毛が逆立って膨らんだしっぽを左右に振って、自分を大きく見せます。
シマリスは、秋前から春頃まで攻撃性が高まると言われてます。ペットの可愛いシマリスが、ある日突然、猛獣のように狂暴化することから、巷では「タイガー期」と呼ばれていますが、シマリスが攻撃的になるのには理由があります。
野生のシマリスは秋になると、厳しい冬を乗り切るために木の実などの食べ物を隠して蓄えます。この大切な食料を守るために攻撃性が高まるわけです。では、誰が食料を奪いにくるのか?カラスの仲間など森に住む利口な鳥は、高い場所からシマリスが食べ物を隠しているのを見ていて、シマリスがその場を去ってから、カラスが掘り返して食料を奪うことがあります。
ペットとして飼育しているシマリスも食べ物を隠す習性があります。攻撃的になる期間が長いというシマリスは、おそらく溜め込んだ食料の量が多くなっていることが関係していると考えられます。
リスの栄養補給食
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