レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)のしっぽは、成長とともに太くなることで知られていますが、思っていたほどしっぽの太さが足りないと感じる飼い主さんもいらっしゃるようです。
レオパのしっぽは、成長過程や食事状況によってしっぽが細いままということも有り得ます。まずは、レオパのしっぽの役割を確認していきましょう。
レオパのしっぽの太さの秘密
レオパのしっぽには、主に2つ役割があります。1つ目は、天敵に襲われて際にしっぽを切り離すことで「オトリにする」役割です。しっぽを切り離すことを「自切」と言い、トカゲや節足動物などに見られる特徴です。
切り離されたしっぽは、本体から離れても自力で動くことができます。自切後のしっぽが動いたり、跳ねたりすることで天敵の目を引き、その隙に本体のレオパは逃げ延びるという仕組みです。つまり、レオパの太いしっぽはオトリとして使えるわけです。切れたしっぽはしばらくすると再生可能です。
レオパのしっぽは、脊椎と呼ばれる連結した骨で出来ています。この脊椎の間に自切面と呼ばれる節目があることによって、しっぽが切れやすい構造になっています。
このようにレオパのしっぽは、もともと切れることを想定した特異な構造になっているので、自切面で切断されたしっぽは、ほとんど出血せずに、神経系のトラブルも無く、レオパ本体は素早く逃げることができます。
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2つ目は、しっぽに「栄養を蓄積する」ことで食料不足に備える役割です。レオパのしっぽには、主に脂肪が蓄えられており、その他にも各種栄養素が含まれています。つまり、レオパのしっぽの太さは、エネルギー源である脂肪の蓄積量を示しています。
ただし、レオパの成長過程によって、しっぽに栄養が溜まりやすい時期と、溜まりにくい時期があります。レオパのしっぽの太さが目立つ時期もあれば、ほとんど栄養が蓄積されずにしっぽが細いままの時期もあるのです。
レオパのしっぽが細い理由
一般的に、ペットショップで販売されているレオパは、生後3ヶ月ほどのベビー期のレオパが多いです。この頃のレオパはまだまだ成長段階で、餌から摂取した栄養分がしっぽに蓄積する前に、体全体の成長に使われていくため、たくさん餌を食べてもしっぽは細いままです。
レオパのしっぽが太くなるのは、生後半年を過ぎたあたりからです。この時期から徐々にしっぽの太さが目立つようになっていきます。しっぽの最も膨らんだ部分が、レオパの首の太さと同じくらい(もしくは首よりしっぽの方が太いくらい)まで太くなります。
ただし、レオパは生後1年ほどで成体になるので、生後半年ではまだまだ成長期です。そのため、個体によってはしっぽに栄養が溜まることなく、体全体の成長に使われることで、餌を食べてもしっぽが細いままということもあります。
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生後1年以上経った成体のレオパは、体長が20~25㎝くらい(頭からしっぽまでの長さ)まで成長します。成体になったレオパは成長が止まり、余分な栄養はしっぽに蓄積されて太いしっぽになっていきます。
この時期にたくさん餌を食べると太いしっぽになりますが、成体になったレオパは成長期とは違い、毎日餌を食べなくなる個体が多いです。ですから、成体であってもしっぽが比較的細いレオパも存在します。
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