今回は、フトアゴヒゲトカゲの寝る時間と寝る場所について紹介します。野生のフトアゴヒゲトカゲの生息環境と、飼育下のフトアゴヒゲトカゲの環境を照らし合わせながら、動物の睡眠について解説していきます。
フトアゴヒゲトカゲの寝る時間
フトアゴヒゲトカゲの睡眠時間は1日10時間程度だと言われています。ただし、人間のようにまとめて10時間眠るのではありません。1日の睡眠時間をまとめてとる寝方は人間特有のもので、その他の多くの動物は、寝ては起きて浅い眠りを繰り返す生き物がほとんどです。
フトアゴヒゲトカゲの場合も、ウトウトと昼寝もしますし、夜ぐっすり寝ることもあります。フトアゴヒゲトカゲは昼間に活発に行動する昼行性の動物です。これは、明るい時間帯の方が、フトアゴヒゲトカゲの餌となる昆虫や植物が食べやすいからです。
また、それと同時に昼間は、フトアゴヒゲトカゲの天敵となる猛禽類も活発に活動する時間帯です。ですから、フトアゴヒゲトカゲが昼間に寝るとしても、いつ天敵から狙われて逃げられるように、ウトウトと浅い眠りになります。
しかし、夜間は天敵であるタカやハヤブサも寝る時間帯なので、昼間よりはフトアゴヒゲトカゲがゆっくりと眠れるはずです。
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野生のフトアゴヒゲトカゲはオーストラリア内陸部の半乾燥地帯に生息しており、ここは昼と夜の温度差が非常にある地域です。フトアゴヒゲトカゲは飼育下であっても昼と夜の温度差をつけてことが重要です。昼間は32~38℃(バスキングポイントは38~40℃、夜間は22~27℃が目安になります。
紫外線ライトは1日12時間照射し、自然な生活サイクルを作ることで、フトアゴヒゲトカゲの寝る時間も安定してきます。
フトアゴヒゲトカゲの寝る場所
野生のフトアゴヒゲトカゲは、天敵から身を守るために、岩陰や倒木の隅に身を隠して寝ます。フトアゴヒゲトカゲの体色は乾燥した土地や朽ちた倒木と似た保護色になっており、その場所でじっと動かないでいることで擬態の効果があります。
飼育下のフトアゴヒゲトカゲの寝る場所も、基本的には同様のことが言えるのですが、必ずしも身を隠しながら寝るとは限りません。寝る場所を作ってあげようと流木やシェルターなどを準備してあげても、結局はケージの隅で寝るというフトアゴヒゲトカゲも少なくありません。
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フトアゴヒゲトカゲの性格は非常に個体差があるので、一概には言えませんが、ケージ内の影になる場所であったり、少し高い場所に登って寝る個体をよく見掛けます。
フトアゴヒゲトカゲの体は硬い鱗で守られていることや、夜間は天敵である猛禽類も眠っていることなどを考えると、そこまで警戒心はないのかもしれません。ただし、飼育下においては周辺の音がフトアゴヒゲトカゲの眠りを妨げてしまうことがあるので、騒がしい場所には、ケージを置かないようにしましょう。
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