現在、ペットとして飼われている猫の種類を大きく分けると、「純血種」と「雑種」の2つに分類されます。日本で飼われている猫の8割以上が雑種で、毛の色によって三毛猫やキジトラ、サバトラと呼ばれていますが、それによって性格が決まっているわけではありません。
日本にいる雑種の猫の祖先はリビアヤマネコと言われていますが、多くの血統が混ざり合っているので、それぞれの性格は個体差があります。たとえ兄弟や親子であっても性格が違うことがよくあります。
「純血種」と「雑種」の違い
「純血種」
純血種は、スコティッシュ・フォールド、アビシニアン、アメリカン・ショートヘアなど、世界で約100種類ほどが認められています。中には、日本に昔からいるしっぽがポンポンのように丸く短い猫も「ジャパニーズ・ボブテイル」という名前で登録されています。その可愛らしさからアメリカ人に人気があり、繁殖に成功したと言われています。
純血種の特徴は、その猫本来の姿形や性格を保っていることです。長い毛の猫が飼いたい、しっぽの短い猫を飼いたい、穏やかな性格の猫を飼いたいなど、飼い主さんに具体的な希望があるのなら、純血種から探してみるのもいいかもしれません。もちろん、たとえばアメリカン・ショートヘアはとても人懐っこい性格の猫ですが、中にはシャイな猫もいるように、それぞれの性格には個体差があります。
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「雑種」
雑種は文字通り、いろいろな血統が混ざり合った猫のことを言います。よく三毛猫やキジトラ、サバトラなどと呼ばれる猫がいますが、これらの猫は大抵は雑種です。毛色から呼び方が異なります。実は日本で飼われている猫の8割以上が雑種です。もらったり拾ったりして飼い始める人が多いのも、その理由のひとつと言えます。
雑種の猫は、三毛猫だから活発な性格というような特徴はありません。姿形も性格もばらばらです。見た目が似ている兄弟や親子でも性格は違います。だからこそ一緒に暮らしていくうちに、自分が飼っている猫はこんな性格だったんだと、新しい発見が楽しめます。
純血種でも雑種でも自分が飼っている猫の性格を知っていることが大切です。さっきまで一緒に遊んでいた猫が、突然ぷいっとどこかに行ってしまう…。普段はクールなのに、時々膝に乗って甘えてくる…。猫の性格は個体差がありますが、基本的には4つ気持ちが無意識に入れ替わっています。次では、猫の気持ちの変化について解説していきます。
4つの猫の気持ち
猫はとても気まぐれな動物だと言われていますが、猫の気持ちは大きく分けて4つに分類できます。「家猫」「野生」「子猫」「母性・父性」の4つの気持ちが無意識に入れ替わっているので、余計に気まぐれに見えるのかもしれません。
「家猫」の気持ち
猫にとってお腹は急所でもあります。そのお腹を出して熟睡するのは家猫ならではです。危険と隣り合わせの野生の猫は、テリトリーの中でもそんなことはめったにしません。家猫は家の中が安全なことを知っていて、警戒心を解いているからお腹を出してリラックスできるのです。こんな状態は家猫ならではの気持ちなのでしょう。
「野生」の気持ち
普段は穏やかな猫が突然スイッチが入ったように猛ダッシュしたり、お気に入りのオモチャを見せたとたんに目を輝かせて追いかけ回したり、そんな時は猫の野生の気持ちが出ている状態です。どんなに家の中で生活していても、猫の本能とも言える野生の気持ちは残っているものです。
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「子猫」の気持ち
「子猫の気持ち」とは、子猫が母猫に甘えるように、飼い主さんに甘えたり同居猫に甘えたりする気持ちです。野生の猫は成長するにつれて、自分1匹で生き抜くために「子猫の気持ち」はなくなっていきます。飼い猫の場合はそのような経験がないため、成猫になっても残っていることが多いです。
「母性・父性」の気持ち
子猫をやさしく見守る母猫のように、年下の猫を可愛がる気持ちです。自分の子供ではなくても、年上の猫が同居の年下の猫の毛づくろいをしたり、子猫のトイレの世話をしたりしている時が、この気持ちに相当します。メス猫に多く見られますが、オス猫でもなることがあります。
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