レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)はヤモリの仲間ですが、壁面を簡単に登る一般的なヤモリの種類とはちょっと違います。ヤモリが垂直の壁を登ってクモなどを捕食できるのは、発達した足指の裏に秘密があるのです。
レオパは壁を登ることができるのか?
結論から言うと、レオパはケージのガラス面など表面がツルツルとした壁は登れません。ただし、岩の側面など凹凸のある壁はある程度の高さまで登ることができます。
レオパ(ヒョウモントカゲモドキ)は、有鱗目トカゲモドキ科に属する動物で、大きく分類するとヤモリの仲間です。
レオパはヤモリの仲間でありながら、壁を登ることができないというトカゲのような特徴をもっているので、「トカゲモドキ」と呼ばれているわけです。
それでは、壁を登れないレオパと、壁を登ることができるヤモリでは何が違うのでしょうか。それはヤモリの進化した足の裏に秘密があるのです。
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レオパとヤモリの違い
ヤモリの足指の裏には、ヒダ状の鱗が並んでいます。これを趾下薄板と言い、その表面には約50万本の剛毛が生えています。
この非常に細かい剛毛と壁の分子との間に生じる微量な引力を利用して、ヤモリの足と壁を接着することができるのです。このように分子間に働く微量な引力のことをファンデルワールス力(分子間力の一種)と言います。
レオパの足指の裏にも趾下板と呼ばれる凹凸状の鱗があるのですが、ヤモリの足指の裏にある趾下薄板ほど発達していないため、レオパの足指の裏にはファンデルワールス力を利用できる剛毛が生えていないのです。
ですから、レオパは凹凸状の鱗の摩擦力で体重を支えられる程度の斜面しか登ることができません。ただし、個体によっては壁紙のわずかな凹凸に指をかけて、まるでボルダリングのように登るレオパもいますが、ヤモリの登り方とは根本的に違いがあることが分かります。
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ヤモリは、木の上に生息する種類ほど趾下薄板が発達し、レオパのように地上で活動する種類ほど壁を登ることが苦手です。
壁に触れる表面積を広くするために、ヤモリの指先は大きくなっています。それに比べて、レオパの指は細く長いのが特徴です。
ヤモリは表面がツルツルしたガラス面を登ることができますが、水で濡れたガラスは登ることができません。この現象が起こる理由は、ヤモリの指裏に生えている無数の剛毛と壁の分子との間に水が入り込むことで、お互いを引き寄せるファンデルワールス力が弱まるからだと考えられます。
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