セキセイインコとオカメインコの生息地は、いずれもオーストラリア内陸部の乾燥地帯で、それぞれの生態もとても似ていますが、セキセイインコとオカメインコには分類学上の大きな違いがあります。
今回はセキセイインコとオカメインコの違いについて紹介します。似ているようで違うこの2羽を同じケージで一緒に飼育していいのか?についても解説しているので、合わせてご覧ください。
「セキセイインコ」と「オカメインコ」の違い
セキセイインコ・・・インコに分類
冠羽がない
オカメインコと比べてやや小さい
積極的な性格の個体が多い
オカメインコ・・・オウムに分類
冠羽がある
セキセイインコと比べてやや大きい
消極的な性格の個体が多い
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分類の違い
セキセイインコとオカメインコの大きな違いは、分類学上セキセイインコはインコとして分類され、オカメインコはオウムとして分類されていることです。セキセイインコはオウム目インコ科に属する鳥です。一方、オカメインコはオウム目オウム科に属する鳥とされています。
オカメインコはインコとは名ばかりで、実はオウムの仲間というわけです。オカメインコの他にも、和名が「○○○インコ」にも関わらず、オウムの仲間とされる鳥は「モモイロインコ(オウム目オウム科)」などがいます。
インコとオウムの違い
インコとオウムの違いは、概ね体長が大きく冠羽があるものがオウムと区別されていますが、実はインコとオウムの分類はとても曖昧で、分類学の進化とともに内容が変わってきています。
19世紀後半から20世紀前半までは、オウム科の鳥をインコ科の亜種と分類していましたが、20世紀後半ではオウム科として分類されるようになりました。さらに現在は技術の向上によってDNA検査でオウム科の鳥の中でも細分化されつつあり、各種同士の関係性もまだまだ解明されていないことが多いです。
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大きさの違い
成鳥のセキセイインコは全長18~23cmほどです。そして、成鳥のオカメインコの全長は30~35cmほどで、セキセイインコと比べてオカメインコの方が一回り大きいという大きさの違いがあります。
セキセイインコと比べると若干大きいですが、オカメインコはオウム科の中で最も小さい鳥です。
冠羽の有無
冠羽とは、オウムの頭頂部に部分的にある長い羽根のことを言います。オウムの仲間とされれるオカメオウムの頭にも冠羽があります。
オカメオウムが驚いた時や危険を感じた時など、緊張状態に陥った場合に冠羽が立つことがあります。敵対する相手との争いの際に冠羽を立てて、体を大きく見せることがあります。それとは反対に、落ち着いた状態の場合は冠羽が寝ています。
一方、インコの仲間とされるセキセイインコには、冠羽が無いという違いがあります。
性格の違い
性格の違いについては個体差があるので、一概に言えませんが、一般的にセキセイインコは物怖じしないタイプで積極的な性格の子が多く、オカメインコは臆病で消極的な性格の子が多いと言われています。
オカメインコは、夜中に大きな物音を聞いたり、地震などで急な揺れを感じると、驚いて激しく飛び回り、パニック状態に陥ることがあります。オカメインコは、このようなことがあるほど臆病で繊細な性格の子が多いです。
「セキセイインコ」と「オカメインコ」を一緒に同じケージで飼育していいの?
結論から言うと、セキセイインコとオカメインコは別々のケージで飼育する方が望ましいです。
もともと野生では、セキセイインコもオカメインコも群れで生活する鳥なので、単独で生活よりは複数いた方が安心するはずです。しかし、一般的にセキセイインコは積極的な性格で、オカメインコは消極的な性格なので、同じケージに一緒にしてしまうと、セキセイインコがオカメインコを追い回してしまうことがあります。
個体によっては、相性の良いセキセイインコとオカメインコもいますが、飼い始めの頃は仲良くしていても、しばらく経って飼育環境になれてくると、食事の際に争うようになることがあるので注意が必要です。
オカメインコが嫌がっていても、好奇心旺盛なセキセイインコはコミュニケーションをとろうとします。繊細な性格のオカメインコにとっては、ぐいぐいくるセキセイインコの性格の違いがストレスになることがあるので、せめて寝床と食事をするケージだけは別々にしてあげた方が良いかと思います。
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