今回は、チンチラの多頭飼いについて紹介します。チンチラのオス同士やメス同士の多頭飼いを成功させるコツや、使用するケージなどを解説していきます。
チンチラを多頭飼いしやすいのはオス同士?メス同士?
チンチラの繁殖を目的としない場合は、オス同士かメス同士のいずれかの多頭飼いになります。チンチラの多頭飼いは、性別よりもそれぞれの相性によるところが大きいので、オス同士とメス同士のどちらが多頭飼いしやすいのかは、一概には言えません。
ただし、チンチラは、オスよりもメスの方が体が大きく、気性が荒いと言われているので、相性の悪いメス同士を多頭飼いするのは、非常に困難です。
チンチラは、上下関係を示すためにマウンティング行為をします。マウンティングとは、相手に覆いかぶさるように乗って、自分の方が上位の存在であることを主張する行為です。(オスがメスへの求愛のために行うこともあります。)
マウンティングは、犬やデグーなど他の動物でも見られる行為で、基本的には、縄張り意識が強いオスに多く見られます。しかし、チンチラに関しては、オスとメス関係なくマウンティングしますし、おしっこをかけて威嚇したり噛みついて喧嘩もします。
ですから、結局は多頭飼いできるかは、それぞれの個体の相性が良いかどうかというところが大きいです。
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子供の頃から一緒に育てると多頭飼いは成功しやすい
大人になったチンチラを同じケージで同居させることは、お互いの相性が悪いと難しいですが、チンチラが子供の頃から一緒に育てると多頭飼いが成功しやすいです。これは、オス同士とメス同士に関わらず、どちらも多頭飼いが成功する可能性が高まります。
ただし、一度多頭飼いが成功したチンチラでも、何らかの出来事がきっかけで、仲が悪くこともあります。たとえば、オス同士を同じケージ内で多頭飼いできていたとします。そこに別ケージでメスのチンチラをお迎えした途端に、メスの奪い合いが始まり、オス同士が喧嘩をしてしまうことがあります。
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チンチラは、メスは生後4~5ヶ月、オスが生後6~8ヶ月で性成熟します。子供の頃は仲が良かったのに、成長共に自分を主張するようになり、食事や異性を巡って競い合うようになります。
それでも、子供の頃から一緒に育てているオス同士やメス同士は、飼育環境が変化しない限り、ずっと仲良しということが多いです。
チンチラの多頭飼いで使用するケージはどうする?
大人のチンチラを多頭飼いする場合は、初日にいきなり同じケージに入れてはいけません。まずはそれぞれの様子を見守って、相性の良し悪しを確かめる必要があります。
まずは先住チンチラと後からお迎えしたチンチラのケージを隣り合わせてして、お互いの臭いを確認させます。慣れてきたら、お互いの寝床や砂場を交換してみても良いでしょう。その後徐々にお互いの距離を縮めていき、相性が良い場合は、オス同士またはメス同士のチンチラを同じケージで飼育することができます。
このようにチンチラの多頭飼いはケージが2つ必要です。大き目のケージであれば2つに区切るという工夫もできます。
いずれにせよ、万が一チンチラ同士の仲が悪くなってしまった時のために、別々で飼育できる環境が必要です。
チンチラの飼育で使うケージは、飼い主さんによって考え方はいろいろありますが、中には、日本で市販されている高さ80cmほどのケージでは、狭いのではないかという意見もあります。
チンチラは、他のネズミの仲間の動物と比較しても上下運動が非常に多い動物です。豊富な運動を満たしてあげるために、チンチラをフェレット用の大型ケージで飼育することも少なくありません。
そう考えると、もともと狭いと言われる1つのケージに複数のチンチラを同居させるのは、窮屈ではないかという意見もあるのです。
ですから、たとえ同じケージ内でチンチラの多頭飼いが成功したとしても、飼い主さんに時間がある時は、チンチラをケージから出して部屋んぽ(室内散歩)をさせて、十分に運動させてあげることが大切です。
チンチラの飼育で使われるフェレットの大型ケージについては、以前に書いた記事があるので、気になる方は合わせてご覧ください。
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