ウサギは、お気に入りのオモチャやクッションなど、周辺のいろいろな物に顎を擦り付けます。時には座っている飼い主さんの膝の上に顎を乗せて、スリスリと擦り付けるウサギもいます。今回は、ウサギが顎を擦り付ける仕草の意味について紹介します。
ウサギが顎を擦り付ける仕草の意味
マーキング
ウサギが顎を擦り付ける理由は、マーキング(ニオイ付け)が考えられます。ウサギの顎の下には、「顎下腺(がっかせん)」と呼ばれる臭腺(しゅうせん)があります。臭腺はニオイのもとを分泌する場所なので、ここを擦り付けことで自分のニオイを付けて縄張りを主張しています。
顎の先端のことを英語で「chin(チン)」と言うので、ウサギが顎を擦り付ける仕草を英語では「チンニング」と呼ばれています。
ウサギは草食性の動物なので、本来はウサギの糞はそれほど臭くはないのですが、臭腺からの分泌物を混ぜて排便することで、ウサギ独特のニオイを付けています。
また、ウサギは尿でマーキングを行う、いわゆるスプレー行為もします。ウサギは生後3~5ヶ月頃に思春期を迎え、この頃からマーキング行動が始まります。
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ウサギの上下関係
ウサギが顎を擦り付ける仕草は、比較的オスのウサギに多く見られる傾向がありますが、メスのウサギもマーキング行動を行います。ただし、ウサギのマーキング行動の頻度は個体差があり、頻繁に顎を擦り付ける子もいれば、あまりマーキング行動をしない子もいます。
野生のウサギの群れの中には厳しい序列があり、顎を擦り付けるニオイ付けによって、群れで上位のウサギが下位のウサギに「ボクの方が上だぞ」とアピールすることがあります。
ニオイ付けによって群れの序列を確認し、無用な争いを避けていると考えられています。
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ウサギが飼い主さんに顎を乗せる時は?
部屋の中でウサギを散歩させていると、座っている飼い主さんの膝の上にウサギが顎を乗せることがあります。この仕草は、ウサギの上下関係を意味しているとは、必ずしも言い切れません。
なぜなら、ウサギは自分のニオイが付いたものに囲まれていると、安心するということがあるからです。ウサギは、お気に入りのオモチャや大好きなクッションなど、所有欲を満たすために顎を擦り付けてマーキング行動をします。
このことから、ウサギが飼い主さんに顎を乗せる時は、「飼い主さんはボクのものだ」という好意の表れであることが考えられます。自分のニオイを付けて安心したウサギは、飼い主さんの膝の上に顎を乗せたまま眠ってしまうこともあります。
また、ウサギが顎を床につける仕草は、それがリラックスできる姿勢だからです。ウサギを撫でるとぺたんこに伏せる仕草については、以前に書いた記事があるので、合わせてご覧ください。
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