フトアゴヒゲトカゲは、ケージの隅やシェルターの奥などを穴掘りすることがあります。フトアゴヒゲトカゲが床材を掘る理由は様々なことが考えられますが、大抵は野生の習性が反映していることが多いように思えます。
フトアゴヒゲトカゲが掘る理由
本能的な理由
野生のフトアゴヒゲトカゲは、オーストラリア内陸部の乾燥地帯に生息しており、そこは日中の温度が35℃以上まで上昇する環境です。そんな中、岩場に隠れたり自ら穴掘りをするなどして、フトアゴヒゲトカゲは涼を得ます。
このような野生の名残りで、ペットとして飼育されているフトアゴヒゲトカゲも、床材を掘ることがあります。掘りたいという本能的な気持ちが理由で床材を掘っていることもあれば、実際に涼を得るために穴掘りをしている場合もあります。
バスキングポイントから遠い位置をフトアゴヒゲトカゲが掘る場合は、暑さが原因で穴掘りしていることも考えられるので、念のためケージ内の温度が最適であるかを確認しましょう。フトアゴヒゲトカゲがシェルターの中を穴掘りする場合は、床材を掘ることで居心地の良い空間を作っていることも考えられます。
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ケージの向こう側が気になる
フトアゴヒゲトカゲは、ケージの隅をガリガリと引っ掻いて掘る仕草を見せることがあります。このような場合は、ケージの向こう側に何か気になるものがあることが理由として考えられます。
たとえば、ケージの横に他のフトアゴヒゲトカゲのケージがあると、気になって掘り進もうとすることがあります。フトアゴヒゲトカゲのオス同士は上下関係がはっきりしているので、お互いを常に意識しています。多頭飼いする場合はケージの間に仕切りを付けて、お互いが見えないようにすると良いでしょう。
また、ケージの壁の向こうに広い空間があったり、気になるものがあったりすると、その方向を掘り続けることがあります。硬いケージの隅を掘り進めるわけもないので、いずれは諦めますが、中には習慣的に続ける個体もいます。
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産卵場を作るため
フトアゴヒゲトカゲのメスは、産卵の時期が近づくと、地面を掘り地中に卵を産み落とす習性があります。そのため、産卵間近になると、ソワソワと落ち着きなく、床材を掘る仕草を見せるようになります。
飼育下において、フトアゴヒゲトカゲの産卵は、メスが卵を産みやすいように別のケージを準備します。そのケージには土を20cm程度の高さまで入れ、霧吹きで湿らせておくことのが基本です。
フトアゴヒゲトカゲのメスは前足と後ろ足を上手に使い穴を掘っています。その穴に15~30個程度の卵を産み、その上から土をかけます。
フトアゴヒゲトカゲの床材
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