今回は、コリドラスが急に水面に上がる理由について紹介します。コリドラスは、水槽の底の方から急浮上(水面ダッシュ)して水面で口をパクパクさせることがあります。この行動には、どのような意味が隠されているのでしょうか。
コリドラスが水面に上がる理由
コリドラスは、水槽の底の方で暮らす低層魚です。底砂に落ちた餌を食べてくれるので、水槽内のお掃除成体として活躍してくれます。
水槽の低層を中心に生活しているコリドラスが、急に水面まで浮上して口をパクパクさせることがあります。これが通称「水面ダッシュ」です。
それでは、なぜコリドラスは急に水面に上がるのでしょうか。この理由については、主に2つの説があります。1つ目は「腸呼吸」をしているという説です。2つ目は「腸の掃除」をしているという説です。どちらの説が正しのかは、はっきりと解明されていません。
それでは、これらの説を1つひとつ確認していきましょう。
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「腸呼吸」をしているという説
普段のコリドラスはエラ呼吸ですが、時々水面から口を出して空気を吸って、腸内でガス交換をしているという説があります。
コリドラスは、水面に上がると口から空気を吸い込みます。体内に入った空気は腸内でガス交換され、必要な酸素は取り込まれて、不要な二酸化炭素や窒素などは排出されます。つまり、コリドラスは腸で呼吸していると考えられているのです。
ただし、コリドラスは、水中の酸素濃度が十分であるにも関わらず、時々水面ダッシュをすることがあります。ですから、必ずしも水槽内が酸欠状態でエラ呼吸が十分にできないから、腸呼吸で補っているというわけではないように思えます。
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「腸の掃除」をしているという説
水面ダッシュはコリドラスだけに見られる行動ではなく、その他の魚にも同様の行動が確認されています。
たとえば、ドジョウも急に水面に上がると口をパクパクさせて空気を吸い込み、その後に排出するという行動をします。
ドジョウのこの行為についても、長年腸呼吸だと考えられてきましたが、実は、取り込んだ空気を利用して腸内を掃除しているのではないだろうかという考えもあるようです。(ドジョウの参考資料:クボタのたんぼ)
コリドラスはナマズ目カリクティス科の魚で、ドジョウはコイ目ドジョウ科に分類される魚なので、同様の解釈ができるとは限りませんが、この説がコリドラスにも当てはまるのではないかという考え方もあるようです。
コリドラスもドジョウも底砂に口を突っ込んで食べ物を探す習性があります。腸内に異物が入った場合に掃除する術があったとしても不思議ではありません。
基本的には、コリドラスは水槽内の低層で暮らす魚で、普段はエラ呼吸をしているので水面ダッシュは時々しかやりません。
コリドラスが頻繁に水面に上がる時は、体調不良が理由になっていることも考えられるので、その場合は水質悪化や酸欠状態になっていないか飼育環境を確認する必要があります。
コリドラス・パンダ
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