爬虫類飼育者たちの間で最も人気のあるヤモリと言えばレオパードゲッコー(ヒョウモントカゲモドキ)ですが、近年人気が高まっているヤモリの1つとしてクレステッドゲッコーが挙げられます。今回は、クレステッドゲッコーとレオパの飼育の違いについて紹介します。
クレステッドゲッコーとレオパの飼育の違い
クレステッドゲッコーは樹上性ヤモリ
クレステッドゲッコーは、樹木や壁面などにくっついて移動できる樹上性ヤモリです。レオパもヤモリの仲間ですが、壁面を移動することはできません。レオパのヒョウモントカゲモドキという和名からも分かるように、トカゲモドキはトカゲのように地面で生活するヤモリです。
このようにクレステッドゲッコーとレオパは、生活環境が違うヤモリなので、使用するケージやレイアウトもが大きく異なります。
レオパは横長のケージを使用することが多いですが、上下運動の多いクレステッドゲッコーは、グラステラリウム3045など縦長のケージを使用のが一般的です。
グラステラリウム3045
レオパは狭い場所を好む傾向があるので、小さなケージでも飼育可能ですが、クレステッドゲッコーを狭いケージで飼育すると、フロッピーテールになることがあるので、ある程度の広さのあるケージで育てる必要があります。
フロッピーテールとは、クレステッドゲッコーが頭を下向きの状態で、壁面に長時間貼り付いていることで、逆さまに垂れ下がったしっぽの付け根が変形することを言います。
クレステッドゲッコーのケージ内のレイアウトは、上下運動を促すために、流木やコルクなどを立てかけて配置したり、ケージ内で小型の観葉植物を置いたりすることがあります。
Sponsored Links
クレステッドゲッコーの切れたしっぽは再生しない
レオパもしっぽを自切してしまうことはありますが、レオパの場合は再生します。ただし、元の形には戻りにくく、カブのような形のしっぽになることが多いです。
クレステッドゲッコーの場合は、自切してしまったしっぽは再生しません。切れたしっぽの傷口が塞がった状態になるだけです。
これは個人的な意見ですが、クレステッドゲッコーとレオパでは、どちらがしっぽを切りやすいかと言いと、圧倒的にクレステッドゲッコーの方が多いように思えます。
クレステッドゲッコーのしっぽの自切は飼い始めの頃に多く、まだ飼育環境に慣れていない時にしつこく干渉するなど、何らかの刺激を与えることで、クレステッドゲッコーが暴れだしてしっぽを切ってしまうことがあります。
Sponsored Links
クレステッドゲッコーとレオパの食性の違い
レオパは、昆虫食が中心の肉食性ですが、クレステッドゲッコーは昆虫食に加えて果実や花の蜜などを食べる雑食性のヤモリです。
どちらのヤモリも専用の人工餌が販売されているので、人工餌を中心に与えて、必要に応じてコオロギなどの生餌で育てます。
クレステッドゲッコーとレオパは食性が違いますが、餌を与える頻度も異なります。クレステッドゲッコーの幼体は毎日、成体は1~2日に1回の頻度で給餌します。
レオパの餌やりは、幼体は2日に1回、成体は2~3日に1回の頻度で与えます。レオパはしっぽに栄養を蓄える習性があるので、成体のレオパは水分補給さえできれば、何も食べなくても数ヶ月も生きられると言われています。
クレステッドゲッコー専用フード
クレステッドゲッコーはどこにでも排泄する
クレステッドゲッコーは壁面を歩くことができるので、レオパよりも行動範囲が広い分、排泄する場所も広範囲になります。
レオパは飼育環境に慣れてくると、決まった場所に排泄する傾向がありますが、クレステッドゲッコーはケージの壁面や床材など、どこでも排泄するので掃除が大変です。
特に、クレステッドゲッコーはケージの壁面でおしっこをするので、頻繁に拭き掃除をする必要があるというのが、レオパの飼育との違いになります。
Sponsored Links