トカゲとは、トカゲ亜目に分類される爬虫類の総称です。イグアナとカメレオンはトカゲ亜目の動物なので、どちらもトカゲの仲間です。ただし、イグアナとカメレオンは、それぞれ独自の進化を遂げているので、食性や体の機能などに違いがあります。
「イグアナ」「カメレオン」「トカゲ」の違い
カメレオンは、トカゲ亜目イグアナ下目カメレオン科に分類される動物です。つまり、分類学上では、カメレオンはイグアナの仲間ということになります。
そして、カメレオンとイグアナは、トカゲ亜目に含まれる動物なので、カメレオンとイグアナは、トカゲの仲間であるということが言えます。
トカゲ亜目は、爬虫類の中で最も種類が多く、確認できている種類だけでも7000種近く存在します。ですから、トカゲ亜目の下位分類群も多く、イグアナやカメレオンを含むイグアナ下目の他にも、ヤモリ下目、カナヘビ下目、スキンク下目、オオトカゲ下目に分けられています。
爬虫類のペットとして人気のヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー)は、ヤモリ下目トカゲモドキ科に分類される動物です。
レオパと人気を二分するフトアゴヒゲトカゲは、イグアナ下目アガマ科に分類される動物なので、実はカメレオンと近縁であることが分かります。
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カメレオンとイグアナの違い
カメレオンとイグアナの食性の違い
カメレオンやフトアゴヒゲトカゲはイグアナ下目に分類される動物なので、大きく見ればイグアナの仲間になりますが、一般的にイグアナと呼ばれるのは、イグアナ下目イグアナ科に分類される動物です。たとえば、ペットとして人気があるのではグリーンイグアナがイグアナ科の動物です。
グリーンイグアナの食性は、幼体の頃は昆虫を食べることもありますが、成体になると植物食傾向が強くなります。基本的にイグアナは、植物食傾向が強い雑食性の動物で、生息する環境に適応して様々なものを食べて生きています。多くのイグアナは、植物の葉や花、果実などを主食としています。
一方、カメレオンの食性は、昆虫を主食とする雑食性のものが多いです。ただし、カメレオンの種類の中では、エボシカメレオンのように、葉や果実を主食とする植物食傾向が強いものもいます。
エボシカメレオンの食性については、以前に書いた記事があるので、合わせてご覧ください。
カメレオンの独自の特徴
カメレオンには、独自に進化した特徴がいくつかあり、この特徴はイグアナとは全く違います。
カメレオンの舌の根元には、「舌骨(ぜっこつ)」と呼ばれる骨があり、その骨の周りには縮められた長い舌が、筋肉で引っ張られて巻き付いています。そして、筋肉で引っ張られた長い舌を開放することで、舌を細長く伸ばして昆虫などの獲物を捕らえることができます。
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また、カメレオンは、左右の眼球を別々に動かすことができて、眼で見た対象を立体視することが可能です。カメレオンの四足の指はクランプ状になっているので、枝を挟んでしっかり掴むことができ、しっぽを枝に巻き付けてしがみつくこともできます。
イグアナの種類の中には、カメレオンのように木の上で生活するものもいますが、カメレオン特有の舌や眼、足の指、しっぽの動きをすることはできません。
カメレオンは、個体の体調や感情によって体の色を変えることがあります。ただし、カメレオンほどではありませんが、体色変化は他の爬虫類にも見られる特徴です。フトアゴヒゲトカゲも、感情や温度の変化によって体色を変えることがあります。
フトアゴヒゲトカゲの体色変化については、以前に書いた記事があるので、合わせてご覧ください。
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